フランソワ・グリナン10 of 有限会社ヴォルテックス

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繊細でナチュラルってワイン?それとも僕?

IMG_3255.jpgフランソワ・グリナン

リヨンから北東に1時間ほど行ったところにあるサヴォワ地方で、1年のブランクを空けて、フランソワ・グリナン氏がワイン作りを再会しました。(この再出発にあたって、ベルギー人の2人のナチュラルワイン愛好家が共同経営者として参加しています。)

4種類のワインのうち、ルーセットとピノ・ノワールは、ヴィル・ボワ村にある自社畑のものです。
ガメイとシャルドネは、有機栽培されたぶどうを買っていますが、4つ全てを合計しても2.1Haと極めて少ない生産量です。

ナチュラルワインを造り始める前は、ピアニストだったグリナン氏。
古くて小さな醸造所をきちんと改装しているあたりは、氏の人柄が表れています。
勿論ワイン作りもとても丹念です。

栽培・醸造

ヴィル・ボワ村は山間部へと続く渓谷にあるため、ぶどう畑は標高約250mの斜面に点在します。
この地は夏でも夜間は冷涼な風が吹くため、ワインにフレッシュ感が生まれます。
ピノ・ノワールが植わる「レ・ゼタップ」の区画は、コート・ロティの畑のように歩くのでさえ大変な急斜面。畑の周りは季節の草花が、絨毯のようにさまざまな色の花を咲かせています。

醸造面では培養酵母や酵素は使わず、補糖や清澄、濾過もしません。
現代では当然となった醸造技術や人的介入を控えたワイン造りをするには、有機栽培で育てた健全なぶどうが必要です。例えば合成化学物質の農薬を使ったぶどうには野生酵母が少ないため、酵母添加しなければ発酵が安定しない場合があります。
有機栽培のぶどうは野生酵母の数が多く活力があるため、作柄が不安定な年でも問題なく発酵が進んでくれるようです。

また、亜硫酸を使わずに発酵から熟成まで進めますが、できる限り空気と接触させずに造る必要があるため、ワインが還元状態に陥る可能性が上がります。その可能性を下げるためには、ぶどうが育つ段階から考えなければなりません。堆肥が多すぎると地中の窒素量が増えて還元しやすくなりますし、反対に少なすぎると発酵の妨げになってしまうようです。

AOC法では2009年から「AOC Vin de Bugey」を名乗れますが、それを用いずVDTにすることに決めました。

ワイン名
2010年 VdF Ars Antiqua        アルス・アンティカ 白ペティヤン 辛口
品種
ルーセット60%,シャルドネ40%
ルーセット/ヴィル・ボワ村 樹齢10年 0.3ha。
シャルドネ/サン・ソルラン村 樹齢30年0.4ha。標高250m。
どちらも石灰質の岩が崩れ落ちた土壌。
収穫量
25hl/ha。

IMG_0822_3.jpgアルス・アンティカ(ルーセット/シャルドネ)

醸造・熟成
グラスファイバー製のタンクで60%、残りを5年の古樽にて1ヶ月発酵。
発酵当初に澱引きをして酵母の活動を抑える。
バトナージュをせず、細かな澱と接触させた「シュールリー状態」で6ヶ月間熟成。発酵の後半にビン詰めして、約3ヶ月静かに寝かせ発泡性を持たせる。
ノンフィルター。SO2は、発酵と熟成中のいずれも使用せず。
特徴
ワイン名は「昔の手法で」という意味のラテン語。
ペティヤンを作るにあたり、糖分を足してビン内二次発酵をさせる「トラディショネル」製法でもなく、またセルドンのようにフィルター装置を使わず、昔の方法に立ち戻りたかったから。
収穫時、十分な糖分とそれに見合う素晴らしい酸味があり、残糖がほとんど無くなるまで発酵した。バランスが優れており、へんな甘さがなくスッキリとした上品な口当たりは、アペリティフにぴったり。
ワイン名
2010年 VdF Katapnha 
カタリナ 白 辛口
品種
シャルドネ100%  樹齢約30年。
蔵の近くのサン・ソルラン村(標高250m)で「リュットレゾネ(減農薬)」によってぶどうを栽培する0.4Haの区画。
石灰質の岩が崩れ落ちて堆積した土壌。
収穫量
30hl/ha。

IMG_0823_2.jpgカタリナ(シャルドネ)

醸造・熟成
圧搾し、澱下げした後、5年の古い木樽に入れて、1ヶ月間15~18℃のカーヴでアルコール発酵。熟成期間:12ヶ月。
2010年はSO2を一切添加しなかった。
特徴
2009年とはぶどうの産地と土壌が違うが、リッチでコクがあり、同時に酸味も多くて、味わいが豊か。辛口ながら凝縮した味わいがあるため、「ブレス」のような地鶏や白身の肉料理と相性が良い。
ワイン名
2010年 VdF Les Ermitures 
レ・ゼルミテュール 赤 辛口
品種
ガメイ100%  樹齢約30年。
蔵があるヴィルボア村(標高250m)でビオロジック栽培される0.6Haの区画。石灰質の岩が崩れ落ちて堆積した土壌。
収穫量
30hl/ha。

IMG_0826_2.jpgレ・ゼルミテュール(ガメィ)

醸造・熟成
房丸ごとを木製のトロンコニックタンクに入れて、1日1回軽くピジャージュしながら2.5週間マセラシオン。
その後、5年樽にて9~12ヶ月熟成。
2010年はSO2を一切添加しなかった。
特徴
ワイン名には「人里から離れた、隠遁生活をする」という意味があるが、この区画は雑草が多く茂っており、除草剤を使う周辺の栽培家から「手入れが悪い」=「エルミチュール」と呼ばれている。
蔵元が所有する区画で、25~30年前に家族が植樹したぶどう。2010年は健全でしっかりと成熟したぶどうを収穫できた。心地の良い果実のアロマ、そして繊細できれいな酸味があって、バランスが素晴らしい。
ワイン名
2010年 VdF Persanne
ペルサンヌ 赤 辛口
品種
モンドゥーズ60%,ピノノワール40%  樹齢30年。
サン・ソルラン村の南西向きの0.5haの区画。
エコセール申請後2年目のビオロジック栽培。
標高250m。石灰質の岩が崩れ落ちた土壌。
収穫量
40hl/ha。

IMG_0828_2.jpgペルサンヌ(モンドゥーズ/ピノノワール)

醸造・熟成
グラスファイバー製のタンクに房丸ごとを入れて発酵、そしてマセラシオンを含めて2週間。
同じタンクで細かな澱と接触させた「シュールリー状態」で9ヶ月間熟成。
ノンフィルター。
SO2は一度だけ、ビン詰め前に20mg/L添加。
特徴
「ペルサンヌ」とは、この地方でペルサニュと呼ばれるなど、多数の類義語を持つモンドゥーズの呼び名の一つ。「ヴァン・ド・フランス」では品種名を名乗ることはできないため、類義語を用いて品種を呼ぶ手段とした。
2009年の濃縮した味わいとは違い、フレッシュな爽やかさがありタンニンが細かいこの土地らしいワインになった。二つの品種のアッサンブラージュによって、非常に心地良い果実味ときめ細かなタンニンが楽しめる。
ワイン名
2010年 VdF Les Etape
レ・ゼタップ 赤 辛口
品種
ピノノワール100%  樹齢10年。
ヴィル・ボワ村のChene Berche’(シェーヌ・ベルシェ)地区にある自社畑。石灰質の0.4Haの区画。南西にきつく傾斜しており、日照に優れる。石灰質の岩が崩壊した土壌。
収穫量
30hl/ha。

IMG_0825_2.jpgレ・ゼタップ(ピノノワール)

醸造・熟成
房丸ごとを木製のトロンコニックタンクに入れて、1日1回軽くピジャージュしながら2週間マセラシオン。
その後、5年樽にて9~12ヶ月熟成。2010年はSO2を一切添加しなかった。
特徴
驚くほどピュアさがあり、上質の酸味がありとても繊細。エキス分が豊かで味が濃く、バランスがとても良い。
2009年と2004年同様に秀逸な作柄になったため、際立った味わいの素晴らしいピノ・ノワールを作ることができた。

オーストリー

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